当社は、この度、クミアイ化学工業株式会社(本社:東京都台東区、代表取締役社長:高木 誠、以下「クミアイ化学工業」)による、農業生産法人 株式会社GRA(本社:宮城県亘理郡山元町、代表:岩佐 大輝、以下「GRA」)の株式取得および非連結子会社化を支援しましたことをお知らせします。GRA社は、株式会社INCJ(本社:東京都港区、代表取締役社長:勝又 幹英、以下「INCJ」)など複数団体より出資を受けており、今回、INCJが保有するGRAの株式の全部をクミアイ化学工業に譲渡することをはじめ、本案件は当社のアドバイザリー事業部「MACAP」が支援いたしました。
■GRAがM&Aを選択した背景
GRAは、一粒1,000円の高級ブランドイチゴ「ミガキイチゴ」を生産・販売するアグリテックスタートアップです。本社所在地である宮城県山元町は、以前からイチゴの産地として知られていましたが、2011年の東日本大震災によりイチゴのハウスは壊滅的な被害を受けました。山元町の出身である代表の岩佐氏はこの現状を見て再起を決意、2012年1月にGRAを設立します。農家の栽培技術及びノウハウを標準化し、環境制御とエビデンスに基づき生産・販売される「ミガキイチゴ」は高い評価を受け、現在では新就農者向けの「イチゴアカデミー」の運営や、イチゴスイーツ・カフェ事業「いちびこ」の運営など、事業の多角化も進んでいます。
この度のGRAのExitに関してはGRAのさらなる成長と加速を前提に、INCJおよび既存株主との協議により、クミアイ化学工業への株式譲渡が適切であるとの判断により実現しました。GRAは、クミアイ化学工業の子会社となることで経営基盤を安定させ、さらなる事業拡大を目指しています。
写真 左上:GRAの農園、左下:ミガキイチゴ、右上:いちびこ、右下:環境制御室
■GRA 岩佐代表のコメント
私たちが大切にしているGRA WAYに「価値共創」というキーワードがあります。これは徹底的な非自前主義で、多くのパートナーと連携しながら、圧倒的なスピード感をもって「農業で世界中の地域社会を持続可能にする」というミッションを実現するためのものです。地域社会の課題は日本だけの問題でなく、世界の農村社会には貧困が広がっています。もはや猶予は残されておらず、スピード×スケールで打ち手を実行し続ける必要があります。この私たちのミッション実現を大きく加速させるために、クミアイ化学工業とのM&Aを決断しました。
私はこれまで以上、GRAと宮城県亘理郡山元町の成長にフルコミットします。そして、クミアイ化学工業と共に新たな挑戦にも邁進していきます。GRAがより大きなフィールドで農業を軸に地域を明るく照らすことが、これまで支援してくれた方への恩返しであり、後から続く農業経営者への道標となります。これからも仲間とともに、未来へ向けてフルスピードで走っていきます。
<各社のプレスリリース>
■M&Aアドバイザリー事業部「M&A Cloud Advisory Partners(MACAP)」 について
「MACAP」(エムエーキャップ)は、当社のM&Aアドバイザリー事業部です。所属するM&Aアドバイザーが、事業成長の実現に向けたM&A戦略の立案から実行まで一貫してサポートします。売り手/買い手の紹介及び契約交渉、企業価値評価、M&Aナレッジの提供など、ノウハウや経験がなくても安心してM&Aに臨めるよう、M&Aに必要なあらゆるサービスを提供します。
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